●知っ得!Info編  
故事・ことわざ
 
聞いたことはあるけど、意味は何だっけ? えっ? これってそういう意味だった?
など、古きを見直して、未来を明るく照らす一助に!英語で近い言い回しも調べてみました。


情けは人のためならず
これはよく取り違えやすいものとして例えられるので、かえって本来の意味は知られているかもしれませんね。「情けを人にかけるのは、その人の為にならない」という自己中心的な解釈は間違い。「栄枯衰勢は世の常、情けをかけるのはその人の為になるばかりではなく、いつか巡り巡って良い報いが自分に返ってくるので、人には親切にしましょうね」という意味
※One good turn deserves another

●袖振りあうも他生の縁
見知らぬ人と道で袖が触れ合うのも、前世からの因縁によるものであり、同じようにどんな小さなできごとでもすべて偶然に起こるのではなく、深い宿縁によって起こるものであるということ
「多少の縁」ではないのでご注意を
※Even a chance acquaintance is part of one's destiny

●犬も歩けば棒に当たる
犬もうろつき歩くから、棒で打たれるような目に遭うことになる。なまじでしゃばって行動すると思いがけない災いに遭うので、じっとしているに限るという意味。ですが、現在では、精力的に行動すると、思いがけない幸運に出会うという意味で広く用いられています
※A flying crow always catches something.

●人間万事塞翁が馬
人生の災いや幸福は変転極まりないもので、予測しがたいものであるということ。災いも悲しむにあたらず、幸福も喜ぶにはあたらないということ。
昔、塞(とりで)近くに住んでいた翁の馬が逃げ、数ヶ月後、名馬を連れて帰ってきました。翁の子がその馬に喜んで乗っていると、落馬して足を負傷。1年後、戦いがあったときに国中の若者は戦死したが、翁の子は足をひきずっていたので、兵役を免れて無事だった、という故事によります
※An evil may sometimes turn out a blessing in disguise
※Sadness and gladness succeed each other.
※Life has its ups and downs


● むしろ鶏口となるとも牛後となることなかれ
鶏を小さな集団、牛を大きな集団にたとえて、大きな集団の中で人の尻についているよりも、小さな集団でもいいからその中の長になれという教え
英語ではライオンと犬のようです
※Better be a dog's head than a lion's tail.

●郷に入っては郷に従う
田舎にはいったら、その田舎のやり方に従う。人は、住んでいる土地の習慣やしきたりに素直に従うのがよいという意味。新しい環境に移ったら、それに逆らわないのが世渡りのこつである、という教え
※Do in Rome as the Romans do

●急がば回れ
急ぐときには、危険な近道を通るよりも、回り道でも安全な道を行くほうがかえって早く目的地に着く。急いで物事を成し遂げようとするならば、多少時間や手間がかかっても、安全で確実な手段をとったほうが結局は早いとのたとえ
※More haste, less (worse) speed

●火中の栗を拾う
他人の利益のために、無理をして危険なことをする。動機は善意でも、自分に災いがふりかかるようなことをするのは愚かである、という意味
囲炉裏の中で焼けている栗を見つけた猿が、猫をおだてて拾わせましたが、猫は大やけどをしたという「イソップ物語」から出ています
※Take the chestnuts out of the fire with the cat’s paw (dog’s foot)

●泣きっ面に蜂
泣いている顔をさらに蜂が刺すこと。不運や不幸、あるいは苦痛などが重なることのたとえ
「弱り目に祟り目」も類句
※Misfortunes seldom come singly

●為せば成る
その気になってやれば何でもできる、できないのはやる気と努力が足りないゾという意味。
「成せば成る」のあとに「為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の 為さぬなりけり」と続くのは、米沢藩主上杉鷹山が家臣に示した歌
※Do and it will be done; don't do and it will not be done: if something is not done, that is because no one did it.


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